2026年8月22日(土)・23日(日)、横浜の犬と人のための大型複合施設「WANCOTT」で、愛犬と一緒に防災を楽しく学ぶイベント「WAN THINK FES 2026」が開催されました。
7月28日に発生した「令和8年熊本地震」の記憶もまだ新しい今。「愛犬と楽しくそなえる防災」をテーマとしたイベントの様子をPet Biz JAPAN編集部が初日の会場を取材しました。
「防災イベント」だけど、難しくない。まずは楽しむところから
会場となったWANCOTTのドッグパーク(屋内ドッグラン)には、フードやおやつ、犬用シューズなどさまざまなブースが並び、愛犬と一緒に商品を見たり、スタッフの説明を聞いたりする飼い主さんの姿がありました。
真夏でも愛犬と参加しやすい屋内開催という点も、飼い主にとって参加のハードルを下げていました。

WANCOTTと一緒に企画運営を担当した株式会社アド・ダイセンの田本さんは、そのきっかけをこう話します。
「ペット関連の仕事をし始めて知ったのが、ペットとの避難先を飼い主さんがあまりにも知らないということでした。いざという時にそれでは動けないし、ペットもかわいそう。難しく考えるのではなく、楽しさの延長で知る機会をつくれれば、もう少し自分ごとになり、意識が上がるのではないかと思いました」
防災というと少し身構えてしまいがちですが、まずは愛犬と楽しみながら知る。その入口をつくることが、このイベントの大きな目的です。

普段使っているものが、いざという時にも役立つ
会場を歩いていて印象的だったのが、いわゆる「防災専用品」だけが並んでいるわけではないこと。
普段食べているもの、いつもの散歩で使うもの、愛犬が慣れ親しんでいるもの。それらが災害時にも役立つという提案が、さまざまなブースで見られました。こうした考え方は、食べた分・使った分を買い足していく『ローリングストック』にもつながります。




愛犬と2択クイズ。「知る」が楽しい体験に
会場では、愛犬との防災にまつわる問題を2択で答えるクイズ大会「WAN Thinking Time」も開催されました。
クイズ大会に参加されていた神奈川県内から来場したよもぎちゃんのご家族にお話を伺うと「熊本地震もあったので、防災について知っておきたいと思い、このイベントに来てみました」とのこと。

また、東京都から参加したSOYくんのご家族も、日頃から災害対策には関心があったそう。

防災を“学ぶもの”として構えるのではなく、愛犬との日常の中で知る機会をつくる。そんな入口のつくり方も、防災意識を広げるひとつの方法だと感じました。
現役獣医師の横浜市会議員も登壇。大切なのは「自分ごと」にすること

防災トークセッションには、横浜市会議員であり現役の獣医師でもある越久田記子氏、NPO法人SPA代表の斎藤鷹一氏、WANCOTTアクティングゼネラルマネージャーの今井美奈子氏が登壇しました。
話題は、避難場所の確認や迷子になった犬への対応、マイクロチップなどの身元表示、フードの備蓄、クレートトレーニング、犬用シューズなど多岐にわたりました。
なかでも繰り返し語られていたのが、災害を「自分ごとにする」ということ。
自分の地域ではどんな災害が起こり得るのか。避難する場所はどこなのか。そこへ愛犬と行った場合、どのように過ごすことになるのか。
平時のうちに実際の生活に置き換えて考えてみることが、最初の防災になります。
「ふだん使いができること」も、防災商品の大切な条件
今回のイベントから見えてきたのは、ペット防災を“非常時のための特別な備え”だけでなく、“日常の延長”として捉える視点です。
ペット防災というと、これまでは「非常時に何を備えるか」に目が向きがちでした。しかし犬にとっては、非常時だからこそ“いつもの延長”で過ごせることが重要です。普段から食べているもの、飲んでいるもの、使い慣れたクレート、履き慣れたシューズ。そうした日常の延長にあるものが、環境変化の大きい災害時の負担を少しでも減らすことにつながります。
また、いつもと違う環境では、飼い主さん自身の不安や緊張も愛犬に伝わります。平時から避難方法や必要なものを知り、準備しておくことは、非常時に飼い主さんが少しでも落ち着いて愛犬に向き合うための備えでもあります。
日常の中で自然に選ばれ、繰り返し使われ、その延長で非常時にも役立つ。
そんな「日常価値」と「非常時価値」の両立が、これからのペット防災商品・サービスを考えるひとつの鍵になりそうです。
WAN THINK FES 2026開催概要
2026年8月22日(土)・23日(日)11:00~17:00(最終入場16:30)
会場:WANCOTT(神奈川県横浜市中区山下町168-1 レイトンハウス横浜3F・4F
イベント公式サイト:WAN THINK FES 2026

